ビジネスカジュアルで業務に当たる群馬銀行の女性行員=11月下旬、前橋市の同行本店営業部

 群馬県内の自治体や企業で、勤務時の服装を見直す動きが広がっている。働きやすい職場環境や、温室効果ガス排出量の削減を目的に、通年でノーネクタイ、ノージャケットなどの軽装を認めるようになった。お堅いイメージがある役所や金融機関が相次いで導入。体温調節や動きやすさといった利便性の観点だけでなく、服装の自由度を高めることで個性や多様性を尊重し合う組織をつくり、働きがいを生み出す狙いもある。ただ、来客の反応や服装の乱れを懸念する声もあり、手探りの様相だ。

 12月初旬、藤岡市役所の市民課は軽装で働く職員の姿が目立った。全職員を対象に年間を通した軽装を始めて1カ月。10月までのクールビズ期間からそのまま移行したことで、職員はすんなり受け入れていた。

ストレス軽減

 同市はこれまで5~10月を夏の軽装期間に設定してきたが、近年の気候変動を踏まえ、11月以降も天候や体調に合わせて季節を問わず職員の判断で軽装を選べるようにした。式典への出席など、社会通念上必要とされる場合を除き、ノーネクタイやノージャケットで勤務できる。市職員課は「さまざまなストレス要因の一つでも軽減できれば」と期待する。

 来庁した市民の反応はさまざま。「さほど気にならない。清潔感や言葉遣いなどの方が大事」「職員が仕事をしやすいのが一番」など前向きに捉える声が大半だった一方、「職員を装った特殊詐欺被害が深刻。一見して公務員と分かると安心感はある」と指摘する人もいた。

 年間を通して軽装で働ける自治体は数年前から増えている。県は2022年、空調の設定温度を抑えて環境に配慮し、執務能率の向上にもつなげようと始めた。本年度は高崎市、吉岡町など6市町村が軽装での勤務を可能とした。

 上毛新聞の調べでは、ノーネクタイのみの実施や試行段階を含めると県内全市町村の5割超に当たる19市町村が既に導入し、13市町村も通年軽装化に向けて検討しているという。

全国でも加速

 全国でも同様の動きが加速している。山形県は本年度から、...